2007-11

荒廃、一変させたご飯給食 産経新聞より

11月11日付産経新聞の朝刊に、「荒廃 一変させたご飯給食」という記事が掲載されていた。
そこに、以下のようなことが述べられたいた。

なぜ子供たちは凶悪犯罪に駆り立てられるのだろうか?
大塚氏が、殺人などの凶悪犯罪を引き起こした児童・生徒の在籍校を訪ね歩いて、10年以上になる。
気づいたことは、どの学校も校門や玄関に、ただ一輪の花も咲いていないことだ。
今年五月、福島県会津若松市で高3の男子が母を刺殺した。
この事件で、大塚氏は会津若松から電車で一時間半かけて、少年の母校の町立中学校を訪ねた。
そこは雑草が一面に生え、まるで廃校のようだった。
神戸市で中3男子が小6男児を殺害した酒鬼薔薇事件。
被害者の頭部が置かれた白い校門そばには、枯れ草が生えた十数個のプランターが並んでいた。
当時は花開く五月末だった。
数年後に訪ねたときも同じだった。
潤いが無く無機質な校地。
それを当然と考える教員の姿もあった。

これを読んで、私は思った。

ひとつ見つけることができた。

ここに割れ窓を発見した!


これが、ひとつの解決の糸口となるのではないだろうか?


割れ窓理論:いじめ自殺について

窓ガラスが割れている状態を放置していると、なぜかその建物の周辺にゴミが散乱し始める。
そして、いつの間にか建物の壁に落書きが現われ・・・、廃棄物の投棄や略奪などがおきはじめ、建物自体が破壊され廃墟と化してゆく。
その破壊は、その建物一軒のみには止まらず、周辺環境の悪化、地域破壊へと拡大してゆく。
地域住民のモラルの低下、治安の悪化と軽犯罪の頻発、そして凶悪犯罪の横行へと急激にエスカレートし拡大してゆく場合もあるそうだ。
小さなほころびを見過ごし、何も対策を採ることなく放置することが、凶悪事件を呼び込む誘引になる。
本当に恐ろしいことである。
しかし、凶悪事件が起きてしまい、「これは何とかしなければ!」と皆が思い始めたた際に、どうするか?
犯罪に対して強力な取締りを実施してゆくよりも、ごく初期段階の「窓が割れている」という状態を徹底的に無くしてゆくことで、驚くべき改善効果が現れる。
こういったことが、数々の事例で証明されている。
これが、割れ窓理論の骨子である。

もうひとつ、ハインリッヒの法則というものがある。
それは、1件の重大事故が起きた際に、その背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというものである。
すなわち、「重傷」以上の災害が1件あったら、その背後には、29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、300件もの大惨事直前の傷害を伴わなかい災害、いわゆるヒヤリハット事例が起きている。
そうしたことが起きる背景には、幾千件もの「不安全行動」と「不安全状態」が存在しており、そのうち予防可能であるものは「労働災害全体の98%を占める」こと、「不安全行動は不安全状態の約9倍の頻度で出現している」ことが数多くの事例分析から明らかにされたのだ。
このことから、不安全行動と不安全状態を無くせば、災害も傷害もなくせるということが結論として言えるのだ。

でも、よくよく考えれば、この二つの法則は同じことを言っていると思われる。
それは、
「重大事件が起きたときには、それが起きるべき環境が、第一条件として存在している」
「小さな悪を放置せずに消しこむ努力をしてゆくことで、そうした悪しき事件が起こりうる前提条件自体を消滅させることが出来る」
「ある犯罪に対して直接的な対策を講ずるよりも、それが引き起こされるような環境自体を浄化してゆくことが、より効果的な結果を生む」
こういうことであると思う。

今、ネットいじめによる自殺ということが社会問題になっている。
現実的に、ひどい状況が隠されていることも分ってきている。
おそらく、そういった悲惨な事故が生み出される、前提条件が整っているのだろう。
ネットいじめで自殺者が出るという最悪事例に対して、どういった対策を立てるのか?
ネットいじめの模擬事例を体験させて生徒に恐怖体験を与えるなど、いろいろなことが言われているが、まだこれといった対策を見出し得ていないと感じている。
私は、その防止を考えるに際して、この二つの理論が示唆を与えてくれると思う。
それは、「そういったことが起きてしまった学校や地域社会をよくよく観察して、割れ窓とは何なのか? 不安全行動、不安全状態とはいったい何であるのか? それを明らかにすること」
「そのためには、最悪に至る前の小さな事例を集積し、それを消しこむために、何をすればよいのかを明らかにすること」
ということだ。
それが、悲惨な事件を防止してゆくための、もっとも正しくて効果的な方法であると考えられるのである。

今後、このようなことについて、しばらく続けてゆきたいと思う。

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